当事者の声(国内)

家庭内での暴力、家からの追い出し、そして子どもの連れ去り。
そんな経験をした一人の父親がいます。
なぜ彼は、助けを求めても支援にたどり着けなかったのでしょうか。

アイタイムズ編集部

愛情を注いだ日々

カズさん(仮名・30代)は、落ち着いた声で話す男性です。
日記を開きながら当時を振り返ってくれました。

息子は予定よりも早く生まれ、低体重で、退院まで時間が掛かりました。
出産日から退院日まで、毎日病院に通いました。
看護師さんに「今日も来たんですか」と感心されました。

カズさんは育児休業を取り、家族の為に力を尽くしました。

夜泣きのお世話は私が主に担当しました。妻に少しでも寝てもらいたくて。
夜中のミルク、抱っこ、離乳食の準備。会社よりもずっと忙しかったですね。
息子は生後6か月頃からよく寝てくれるようになりました。

絵本の読み聞かせも熱心でした。

図書館によく通って、読んだ本をアプリに記録しました。
その数は1年弱で500冊以上。自分でもびっくりしています。
同じ本を20回読んだこともあります。息子の反応が良かったので。

こうして積み重ねた一つひとつの行動が、カズさんの愛情そのものでした。

育休を取得し、息子の面倒をみていたカズさん。彼が主に育児を行っていた。
イメージ画像:子にミルクをあげる父

日常を蝕む言葉の暴力

一方で、カズさんは日常的な言葉の暴力に苦しんでいました。

家でも外でも、お店でも罵られていました。
「ごめんなさい」って言うと、「私が悪者みたいじゃないか!」とさらに怒鳴られるんです。

買い物中には「なぜこれを買った」と舌打ちされたり。
「購入予定のないものを会話に出すな!」とか。
お得なはずの買い物が、精神的に高くつく。そんな日もありました。
「子どもが笑っているのは、おまえに気を使っているからだ!」とか。
何より、子どもの前で大声を出されるのが、辛かったです。

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