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500 JPY親子の関係が戻らなくなる前に。断絶を防ぐために必要な視点
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─ 著者紹介 ─
主に近畿圏で35年以上教育業界に携わり、多くの親子と向き合ってきた経験を持つライター青山克彦が、現場での経験を基に親子関係に起きる問題を考察し、その向き合い方をアドバイスする。
青山 克彦
「子どもと、もう何年も話していないんです」
塾の保護者面談で、ふとそう打ち明けられることがあります。きっかけを尋ねても、多くの方は言葉に詰まります。大きな喧嘩があったわけでもない。決定的な出来事があったわけでもない。ただ、気がついたら連絡が途絶え、戻り方がわからなくなっていた。そう語る方が多いのです。
親子のすれちがいは、ある日突然起きるものではありません。会話が減る、相談がなくなる、本音を言わなくなる。その小さな変化の積み重ねが、やがて「もう関わりたくない」という距離につながっていきます。断絶を防ぐためには、子どもを説得する前に、親が関係の変化に気づく必要があります。気づいた時点で打てる手は必ずあります。
この記事では、私が現場で見てきた事例も交えながら、断絶を防ぐために親が持っておきたい視点をお伝えします。
関係が悪化する前段階で、まず起きるのは「会話の質の変化」です。連絡が完全に途絶えるわけではありません。LINEには返事が来ますし、電話にも出てくれます。盆や正月には顔も見せてくれます。表面的には、何も問題ないように見えます。
しかし、よく考えてみると、会話の中身が変わっています。仕事の話、悩みごと、将来のことなど。そうした「本音の領域」が、いつの間にか会話から消えているのです。返ってくるのは、当たり障りのない近況報告だけ。質問しても「まあ、ぼちぼちやっているよ」で終わる。以前は話してくれていたはずのことが、何も出てこなくなります。
このとき、子どもは親との関係を切ろうとしているわけではありません。ただ、本音を出すことを諦めているのです。
ここで難しいのは、親がこの変化になかなか気づいていないということです。
「今日も連絡があった」「元気そうだった」と思っているうちに、子どもの中では「もう話してもむだだ」という諦めが、知らず知らずのうちに積み重なっています。
子どもが本音を話さなくなるまでには、たいてい何度かのきっかけがあります。話してみたけれど否定された、相談したのに自分の意見を押しつけられた、打ち明けたら心配のあまり過剰に反応された。そのたびに、子どもは少しずつ「次は話さないでおこう」と思うようになっていきます。
親が「最近、距離を感じる」と気づいた時点で、すでに子どもはもう扉を閉めた後なのです。これを知っておくだけで、子どもへの向き合い方は変わってきます。

イメージ画像:そっぽを向く子
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