サブスクリプション
みなさんこんにちは。
今回は、冤罪(えんざい)と実子誘拐(じっしゆうかい)被害で愛する娘と引き離されてしまった男性の体験を、ご本人の視点でお届けします。
アイタイムズ編集部
クレーマーより妻の方が手強かった

怒る女性と謝る男性
職場でクレーム対応の仕事をしていた時
理不尽な要求に冷静に対応する姿勢が評価され、
同僚からも「鋼のメンタル」と言われていた。
ある日、新しい部署の上司にこう聞かれた。
「なんであんなクレーマー相手に、いつも落ち着いていられるんですか?」
僕は笑ってこう答えた。
「妻の方がよっぽど手強かったんで」
クレーマーは怒鳴っても、ルールの外には出ない。
でも妻は、でっちあげた証拠で僕を加害者にし、
大切な娘を人質のように使う。
そんな経験をして、多少の理不尽には動じなくなった。
夫婦喧嘩は、どこにでもあるものだと思っていた

結婚して数年が経った頃、我が家の恒例行事
「夫婦喧嘩」が増えていた。
声が小さい、表情が乏しい、家事のやり方が気に入らない――。
妻の怒りは、いつも些細なところに向かった。
言い返す事もあった。口論もした。
でも、家族なんて、どこもそんなもんじゃないか。
そんなふうに思っていた。
だからこそ、ある日突然、
娘が連れ去られるなんて想像もしていなかった。
娘が消えた ― 防犯カメラに映る「静かな誘拐」

2021年の春。
仕事を終えて帰宅した僕を待っていたのは、
見慣れた部屋じゃなかった。
テーブルも、テレビも、おもちゃ箱も、
娘のはしゃぐ声も、消えていた。
まるで家ごと、時間ごと、
どこかへ持ち去られてしまったようだった。
混乱しながらも、何か手がかりを探そうとした。
エントランスのモニター記録を確認すると、
そこには、妻と義母、義妹の三人が、
何往復もして荷物を運び出す姿が映っていた。
黙々と、淡々と。まるで引っ越し業者のように。
計画的だった。
そう理解した瞬間、背筋が凍るのを感じた。
妻に電話をかけても出ない。
義母に連絡を取ると、返ってきたのはこうだった。
「疲れてるのよ。しばらく預かるわ」
その口ぶりは、まるで荷物を預かるかのようだった。
でも、これは違う。
家庭内の一時的なもめ事じゃない。
娘が誘拐されたんだ。


