サブスクリプション
もしもある日、大切な我が子がパートナーに連れ去られ会えなくなってしまったら、あなたはどうしますか?ある女性は、藁にもすがる思いで警察に駆け込んだのに、親切そうなおまわりさんからは冷静にこう告げられたのです。「家庭の問題だから介入できません」
これは日本で実際に起きている問題です。今回は、DVとモラハラの被害に苦しみながらも、我が子を守ろうと奮闘する母、さとうさん(仮名・30代)の話を聞きました。
アイタイムズ編集部
子どもの未来を守るための決断
当時、夫から日常的に言葉の暴力、時には身体的な暴力を受けていたと言うさとうさん。彼女にとって家庭は安らげない場となり、結婚生活に限界を感じていました。

「子どもたちと笑顔を取り戻したい」
そう考えた彼女は勇気を出し夫と話し合いを重ねました。そして2021年初頭、子ども達を連れて家を出ることになります。遠く離れた実家に戻るのではなく、東京で新たな生活基盤を整え、子育てと仕事の両立を目指しました。
「私が一番に考えているのは、子どもたちの幸せです」
その信念のもと、別居後も「私にとってはDV夫でも、子どもにとっては大切な父親だから」と、子どもたちが父親と会うことを積極的にサポートしていました。
「話し合い」という名の罠
ある日、夫から「もう一度話し合いたい」と誘われました。さとうさんはそれに応じ、子どもたちを夫の妹に預けて話し合いに向かいました。ところが、話し合いは決裂。嫌な予感がした彼女が急いで迎えにいくと、夫の妹と共に子どもたちは姿を消していました。
彼女が助けを求めて警察に駆け込むと、返ってきたのが例の言葉でした。「家庭の問題だから、警察は介入できません」これが、日本が誇る伝家の宝刀「民事不介入」です。
二度目の「連れ去り」
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