ジャーナリストの書評コーナー

わが子と突然会えなくなり「親子断絶」を経験したジャーナリストが、父親としての視点を交えながらおすすめの一冊を紹介します。

西牟田 靖

書籍表紙

📖 書籍情報

タイトル:離婚家庭の子育て あなたが悪意ある元夫・元妻に悩んだら

著者 :エイミー・J・L・ベイカー(著), ポール・R・ファイン(著), 青木 聡(訳)

出版社:春秋社

発行年:2017年

子どもが一見理由もなく親を拒絶する「片親疎外」。それは子ども自身が忠誠葛藤に苦しむSOSかもしれません。感情的な反応ではなく、100回拒絶されても101回目の愛情を届け続ける。そうした心構えをどのようにして持てばいいのか。拒絶する子供との向き合い方を紹介します。

突然変わってしまった子どもの言葉

離婚や別居によって子どもと離れて暮らすことになった親にとって、いちばん辛いのは「会えない」という物理的な距離そのものよりも、かつて自分によく懐いていた子どもの口から、ある日突然、冷たく攻撃的な言葉が飛び出してくることかもしれません。「パパ(ママ)になんて会いたくない」「あんな人、大嫌い」――そんな態度を取られて、心が音を立てて崩れていくのを感じた親は少なくないはずです。

周囲に相談しても、「子どもが嫌がっているなら、無理に会おうとしない方がいいんじゃない」「あなたの接し方にも原因があったのでは」と言われてしまい、傷ついた親はさらに孤立を深めていきます。けれど、その拒絶は本当に子ども自身の本心なのでしょうか。

心理学者エイミ・J・L・ベイカーとカウンセラーのポール・R・ファインによる『離婚家庭の子育て――あなたが悪意ある元夫・元妻に悩んだら』は、この問いに真正面から取り組んだ一冊です。「悪意ある元配偶者による洗脳工作」と、それによって生じる「片親疎外(Parental Alienation)」のメカニズムを丁寧に解き明かし、傷ついた親が子どもとの絆を取り戻すための道筋を示してくれます。

子どもを追い詰める「忠誠葛藤」

どちらかを選ばなければと子供を苦しめる「忠誠葛藤」。このメカニズムを理解して親は対処しなければならない。
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書評#16 離婚家庭の子育て あなたが悪意ある元夫・元妻に悩んだら

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